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需要曲線は何故右下がりなのか

効用関数u:X→Rを所得と価格の制約の下、最大化する問題から需要関数が導かれる。財ベクトルをx=(x1,...,xn)、それに対応する価格ベクトルをp=(p1,...pn)、所得をIとすると、問題は を解くことになる。成分で書くと、 となる。これは、 と同値な問題となる。u…

マーシャルの需要とヒックスの需要

ミクロ経済学もすき間時間で復習しているんだけど、マクロとの絡みでもこの辺の補償需要(ヒックスの需要)だとか、スルツキー方程式とか重要なんだな、とか思っている。最初にこういうことを勉強した時はかなり形式的な議論に終始してしまって、応用における…

可算個の不連続点を含む選好

辞書式選好だと効用関数を作れないというのは、僕としては無視できない由々しきことだと感じる。人間誰しも「これだけは譲れない」というモノがある。典型的には自分の命。これを「財・サービス」の一つとして数えるのはナンセンスである、と論じるのもよか…

選好と効用関数 証明

Krepsに従って、選好関係から効用関数u:X→Rの存在を証明する。アウトラインのみ。選好が有限集合上で定義されている場合を証明し、それを可算集合上へ拡張。最後に不可算集合へ拡張する。最後のステップではやはり連続性を仮定する。 有限集合の場合 このス…

RとR2の濃度は同じだよね

http://d.hatena.ne.jp/nightintunisia/20060207/1139320592でRとR2の間に全単射は存在しないだろう、みたいなことを書いたけど、むしろこの二つの集合の濃度が違う、ということのほうがおかしい気がしてきた。というか、こんなの位相の入門的な本に載ってる…

効用関数 まだ思案中

下で書いた可算集合上での効用関数の存在から非可算集合への拡張は「隙間を埋める」方法だとやはり選好の連続性が必要になるように思う。見落としてるのかな。ところで可分であることと完備であることはどう違うんだろうか。こういうことを考えるのを1年以上…

効用関数の存在 Krepsの場合

Kreps(Notes On The Theory Of Choice (Underground Classics in Economics))の本を見たら分かり易い証明が載っていた。大学院の定番教科書MWG(Microeconomic Theory)はDebreu(Theory of Value: An Axiomatic Analysis of Economic Equilibrium (Cowles Foun…

やっぱり怪しい

効用関数の存在について考えていた。すっきりいかない。Debreuの本を読んでいると、思ったよりも構成的な方法みたいだ。くやしいので遠くから眺めている。まず、下で書いた「R2からRへの全単射は存在しない」というのも怪しい。というのもペアノ曲線がひっか…

若干だが重要な修正

昨日のエントリで辞書式選好では「連続な」効用関数を導けない、と書いたがこれは誤りで、選好を実数へ写す関数である効用関数そのものを導けない。訂正して謝罪しますが賠償はしません(古っ)。辞書式選好の場合、全ての無差別集合が一点集合になるから、そ…

選好および効用関数

ここに書いているのはあくまで「メモ」ということで、本ブログに出すまでの舞台裏みたいに思っていて下さい。というか、ここまでたどり着く人もあまりいないとは思うが。えーっと、アタマの中では(連続な)効用関数の存在の証明をあーでもない、こーでもない…