上限金利を巡る議論についての感想

そもそもの発端はグレーゾーン金利分に関しては債務者に支払い義務無しという判決であった。これと金融庁サラ金業者の無理な取り立てへの取り締まりとあいまって「サラ金ケシカラン」という風潮が生まれ、メディアが大騒ぎし、政治家は出資法の上限金利を引き下げて利息制限法の上限金利にあわせる、という方向へと動き始めた。これに対して僕は、メディアは視聴率、政治家は人気取りのためだけに動いていると感じたし、あまりの議論のなさに驚いた。そこで上限金利引き下げに反対の立場を鮮明にしていくつかのエントリを書いた。bewaad氏や47th氏初めとする人達も同様であった。少なくとも僕自身については天の邪鬼なものだから、世の中が右といえば左、と言いたくなるわけで(まぁ、自分としてはブレーキを踏んでいるという気持ちなんだけど)、世論と逆のことを主張した。個人的には心の奥底では同様な気持ちで振る舞っているブロガーも多いだろうと思っている。そして苺に集う人々は世論と逆を行きたいそういうブロガーのさらに逆を行きたい傾向があるのか、上限金利の経済学的根拠を模索していたのが非常に面白いと思った。

別に掲示板の人達にしてもブロガーにしても「で、結局真実はどうなのよ?」っていうことに真摯に向き合うことに真面目であって、それぞれ「おそらくこうだろう」という直観を持っているだろうけど、それとは別に意見についてもきちんと議論できているのがいい。なかには変なのも当然混ざっているけど、読者としては読まなければよいだけのこと。