変分法

変分法について本家「つれ数」に書いてます。そもそも最適制御理論(Optimal Control Theory)とその経済学への応用について書きたいのだけど、自分自身のためにもその準備として変分法を初めからちゃんとやろうと思って書き始めました。

変分法オイラーが始めたといってよいのだろうけど、その辺の歴史的経緯だとか、物理での応用なんかも書けたら分かり易いかなと思っていて、ポチポチとカッツの『数学の歴史』やら岩波の『数学事典』に目を通しています。そうしたら、今「つれ数」に書いているやり方(まぁ、普通のやり方だと思う)とは違うやり方でオイラー方程式を導いていたりするのを発見したりしてなかなか面白い。

今朝やっと第2回のオイラー方程式まで書き上げたけど、これから横断性条件とかルジャンドル条件とか束縛条件だとかについて書き足していく予定です。一応大まかな流れはIntriligatorの本に従っているので、制約条件付きの変分問題までやった後に、Dynamic Programmingに進む予定なんだけど、これについては経済学の世界ではStokey-Lucasの教科書が有名なのでそちらも勉強しつつ内容はもとより、構成も含めて考えたいです。Intriligatorに従えば、その後に最大値原理というものが出てくるのだけど、まだ勉強したことないのでどうなることやら。とりあえず創始者であるポントリャーギンの本が安かったのでこれを勉強するつもり。

基本的にはハミルトン方程式というものが出てきてこれが重要な役割を果たすようだけど、これについては昨年少しだけ勉強したので書いてみると、ある質点の運動と位置をあわらす方程式なんだよね、基本は。ニュートン運動方程式は2階微分方程式なんだけど、それはある時点での加速度からその質点の運動を求める、ということで、それに細工してやって変数の数が倍になる変わりに(連立の)1階微分方程式に直すことが出来る。だからといって計算がラクになるとは限らないけど、形式的な見通しがつきやすく理解を助ける効果があるのかもしれない。