犯罪率とGDP

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

『ヤバい経済学』によると、90年代のアメリカでの犯罪率の低下は、その一世代前に中絶が容認されたことにその原因がある、とのこと。但し、因果関係にまで言及していたかはうろおぼえ。

そこで、日本の場合はどうなのかと思い昭和55年から平成15年までの10万人あたりの犯罪件数と名目GDPの関係を調べてみた。エクセルを使った回帰分析によると、相関係数は0.619と高い。回帰分析で諸々ついてくる色んな値 (p値など) についてはまったくの無知 (勉強はしたんだけどね。。。) なので、この数字が有意なのかどうかはよくわからない。

『ヤバい経済学』で示唆されるのは、望まれない子供を生んだ場合その子供が犯罪を犯す確率が高いということだ。拡大解釈するならば、またそれはそれほど無理なことではないと思うが、貧困層貧困層を再生産し、犯罪率を高めていると考えることが出来ると思う。人権派の人でなくても怒るだろうけど、貧困をなくすには貧困層が生む子供を減らすのがよいんじゃなかろうか。日本ではそもそも中絶はそれほど否定されていないので日本ではこのような「実験」はできないし、日本では素直に経済の動向と犯罪率がリンクしていると見て良いようだが、アメリカ同様のことが言えるのかもしれない。所得層ごとの犯罪件数などという統計はおそらく無いだろうから検証は出来ないけど。