貧困をなくすためにできること

昨日原宿を歩いていたら明治通りとの交差点のオーロラビジョン(?)で広告が流れていた。いろんな芸能人が次々に「貧困をなくすために立ち上がろう」みたいなメッセージを真顔で訴えていた。松嶋菜々子とか、いろいろ。どうも最近流行のバンド(腕につけるやつ)を買ってつけよう、っていう広告らしい。

で、僕はいろいろそのことを考えながら表参道ヒルズあたりを歩いたんだが、後進国の貧困への(無償の)支援=寄付と、例えば臓器移植を海外で受けるために2億円必要な0歳児への寄付とでは意味合いが全く違うわけで、ある国の貧困は基本的にはその国の人達の問題であると僕は思う。経済発展へTake Offするための最小限の資本さえない国もあるだろうが、その場合は金を借りれば良い。

昨年インドネシアかどこかの国の首脳が日本の円借款を取り上げて「日本はわが国を相手にカネを貸付け儲けている」みたいなことを言っていたが、逆に「カネを恵んでもらっても何とも思わないようなプライドのない乞食国家なのか」と問いたい。金を借りてそれを元手に資本を蓄積し経済発展する。返済という縛りがなかったら、経済発展させるインセンティブが無くなってしまう。先般の津波災害についても、基本的には各国が災害対策をしておくべきであって、あまり過剰な支援をしてしまうといつも他国へたかるような国に我々が育ててしまう。本当に愛情と思いやりがあるからこその借款であることを日本は主張すべきであり、我々個々の国民もそのような気概を持つべきであろう。

つまるところ、件の広告は先進国民の驕り、自己満足であり、真の親切ではない。僕は「貧困」は自分たちの力で脱却すべきものであるし、またそれ以外の方法では実現できないと信ずる。